アメリカにはアメリカ自由人権協会(ACLU)というNGO団体があります。
彼らは「言論の自由はその内容がどんなものであれ守られるべきである」という信念の元、あらゆる言論弾圧と戦っています。
自由を守る立場の彼らは妊娠中絶の法規制に反対したり、同性愛者への差別の禁止を主張していたりする、立場的には左翼的なリベラルに属しているのですが、彼らは「あらゆる言論弾圧」に反対しているので、時として右派勢力の権利を守るために行動することもあります。
一例として、公共の場でデモ行進をすることを禁止されたアメリカ・ナチ党の裁判に協力し(アメリカ・ナチ党の側の弁護士として)、彼らがデモをする権利を勝ち取りました。
また「集会の自由」を守るために、KKK(白人至上主義結社)が州政府に対して起こした裁判に弁護士を派遣して協力し、KKKの集会の自由を守りました。
ACLUが派遣した黒人弁護士がKKKを支援し、ユダヤ人会員の納めた会費でもってアメリカ・ナチ党の裁判の支援が行われる。
仮にアメリカ・ナチ党やKKKが権力を握っても、ACLUの主張する言論の自由など微塵も認めようとしないでしょう。
にも関わらず、あらゆる自由のためにACLUは支援の手を惜しみません。
「寛容主義は不寛容に対しても寛容的でなければならないのか?」という「寛容のパラドックス」を彼らは鼻で笑い飛ばし、平然と不寛容に対しても援助の手を差し伸べます。
彼らの信条はヴォルテールの言葉に集約されているでしょう。
『私はあなたの意見に反対だ。しかし、あなたがそれを主張する権利は命を掛けて守ろう』
#こういう団体が全米で50万人の会員を集めているんですからまだまだアメリカも捨てたもんじゃありません。
さて。この『ザ・コーヴ』ですが、東京で上映会が行われます。
http://www.tsukuru.co.jp/thecove.html [tsukuru.co.jp]
来週水曜の6月9日に中野区のなかのZEROホールで上映会とシンポジウムが行われるとか。
興味深いのは民族派右翼一水会の鈴木邦男氏もこのシンポジウムに出演していること。
#『右翼は言論の敵か』(ちくま新書)を著している鈴木邦男氏もこの騒動に意見があるのかもしれません。
2010-06-10 (via gkojay) (via plus16hours) (via furoneko) (via futashika) (via yaruo)